風水を始めたきっかけは、正直なところ「なんとなく」でした。
なんとなく運気が悪い気がして、なんとなく玄関を片付けたら、なんとなく気分が変わった。
その「なんとなく」を掘り下げたくなって、気づいたらたくさん風水の本を読んでいました。
最初は難しそうだと思っていました。方角だの五行だの陰陽だの、聞き慣れない言葉がたくさん出てきます。
正直そこまで気にしてられんとも思ってる。でも根っこにある考え方は、思ったよりずっとシンプルでした。
一言で言えば、「環境を整えることで、運気を高める」。それだけです。
風水とは何か
風水は古代中国で生まれた考え方で、もともとは「どこに家を建てれば人が豊かに暮らせるか」を考えるための学問でした
水の流れ、風の向き、土地の形——自然の環境と人間の暮らしの関係を読み解こうとしたものです。
それがやがて住まいのインテリアや日常生活にも応用されるようになって、今に至ります。
「玄関を整えると運気が上がる」「北西に金色の小物を置くといい」そういった話はすべて、この考え方から来ています。
難しい呪術でも、非科学的な占いでもなくて、「環境学」と呼んでる人が多い。
部屋の状態が気分に影響して、気分が行動に影響して、行動が結果に影響する。そういう当たり前のことを体系立てて考えたもの、と理解しています。
「気」という考え方
風水の中心にあるのが、「気」という概念です。
気とは、空間に流れるエネルギーのようなもの。目には見えないけれど、場所ごとに気の性質や流れがあって、それが人の運気に影響するとされています。
気の流れが良いところには良いことが集まりやすく、気が滞っているところには悪いものが溜まりやすいといわれています。川をイメージするとわかりやすくて、流れがある川はきれいだけれど、流れが止まった淀みには濁りが溜まっていきますよね。部屋も同じで、気の流れが止まると運気が下がりやすくなるとされています。
だから風水では、気の流れを妨げないことをとても大切にします。散らかった部屋、汚れた水回り、出しっぱなしの靴。こういったものが運気を下げると言われるのは、気の流れを物理的に妨げているから、と考えると腑に落ちやすいですよね。
八方位と、それぞれの気の性質
風水では、方角ごとに気の性質が異なると考えます。
| 方角 | 気の性質 | 司る運気 |
|---|---|---|
| 東 | 木の気・発展・若さ | 仕事運・健康運 |
| 南東 | 木の気・豊かさ・縁 | 恋愛運・対人運 |
| 南 | 火の気・情熱・才能 | 人気運・名誉運 |
| 南西 | 土の気・安定・家庭 | 家庭運・健康運 |
| 西 | 金の気・豊かさ・喜び | 金運・恋愛運 |
| 北西 | 金の気・格・信頼 | 事業運・出世運 |
| 北 | 水の気・静けさ・蓄える | 金運・貯蓄運 |
| 北東 | 土の気・変化・刷新 | 財産運 |
今一番気になる運気によって、どの方角を重点的に整えるかが変わってきます。対人関係に悩んでいるなら東南、仕事を頑張りたいなら東か北西、貯蓄を増やしたいなら北、という具合です。
ただし、どの方角を整えるにしても、玄関は最初に整えるべき場所とされています。玄関は家全体の気の入り口で、ここが乱れていると、どれだけ他を整えても気がうまく流れてきません。まず玄関、それから各方角、という順番が基本です。
五行という考え方
風水をもう少し深く理解しようとすると、「五行」という考え方が出てきます。
世の中のあらゆるものは「木・火・土・金・水」の五つの気に分類されていて、この五つはお互いに影響し合っているという考え方です。
相生(そうせい)——お互いを助け合う関係 水は木を育て、木は燃えて火を生み、火は燃えた後に土を作り、土の中から金が生まれ、金の表面に水が宿る。この循環の中では、隣り合う気は相性がいいとされています。
相剋(そうこく)——お互いを打ち消し合う関係 水は火を消し、火は金を溶かし、金は木を切り、木は土の養分を奪い、土は水を吸収する。相剋の関係にある気は、ぶつかり合って運気を乱しやすいとされています。
たとえばキッチンは、コンロの「火」とシンクの「水」が共存する場所です。水と火は相剋の関係にあるため、キッチンはもともと気が乱れやすいとされています。そこに「木」の気を持つ観葉植物や天然木の小物を置くと、火と水のぶつかり合いを木が橋渡しして中和してくれる——こういう理屈で、植物がキッチンに置かれるわけです。
難しく聞こえるかもしれませんが、要は「相性のいい組み合わせを選ぶ」ということです。
色と素材の力
風水では、色と素材にも気の性質があります。
色はそれぞれ五行のどれかに属していて、方角の気と相性のいい色を取り入れると気が強まるとされています。グリーンは木の気、赤は火の気、ベージュや黄色は土の気、ゴールドやシルバーは金の気、ブルーや黒は水の気——これを覚えておくと、インテリアを選ぶときの基準になります。
素材については、天然素材が全般的に気の流れを妨げにくいとされています。木、リネン、コットン、陶器——自然から生まれた素材は気と馴染みやすく、プラスチックや化学繊維は気を乱しやすいといわれています。風水を意識し始めると、自然と「いいもの」「本物の素材」に手が伸びるようになってくる気がしています。
結局、何から始めればいいか
難しく考えなくていい、というのが正直な気持ちです。
まず玄関を片付けて、換気をして、気持ちのいい空間を作る。それだけでも、体感できる変化があります。気の流れが整うとか整わないとか、そういうことより先に、気分が変わります。気分が変わると、行動が変わる。
風水って、結局そういうものだと思っています。部屋を整えることで自分を整える。環境が変わると、見える景色が少し変わる。その積み重ねが、じわじわと運気を動かしていくのかもしれません。
まず一か所、やってみるだけでいいんです。

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